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日本卸電力取引所(JEPX)とは?日本卸電力取引所について詳しく説明

日本卸電力取引所(JEPX)とは?日本卸電力取引所について詳しく説明

日本卸電力取引所がどのような機関なのか気になっている方もいることでしょう。
今回は、日本卸電力取引所の概要、誕生の背景、取引市場の内容などについてお伝えいたします。

日本卸電力取引所とは?

日本卸電力取引所は、電力の売買を行う取引市場のことです。
日本国内では、唯一電力卸取引が可能な場所となっています。
電気事業制度の改革のため、2003年11月28日に一般社団法人が設立されました。

日本卸電力取引所=JEPX

日本卸電力取引所を英語で表記すると、「Japan Electric Power Exchange」です。
各単語の頭文字を取って、「JEPX」とも呼ばれることもあります。

日本卸電力取引所誕生の背景

日本卸電力取引所が誕生する理由となったのは、「電力の自由化」です。
それまでは、電力会社というと、以下の10社しかありませんでした。
・東京電力
・関西電力
・中部電力
・東北電力
・九州電力
・中国電力
・四国電力
・北海道電力
・北陸電力
・沖縄電力
長年、この10社の独占状態となっており、新規の電力会社が参入しにくい事情があったのです。
日本卸電力取引所は、そのような垣根を取り払い、新しい電力会社が電源を調達しやすくするために整備されました。

日本卸電力取引所の特徴

日本卸電力取引所の特徴は、会員制となっていることです。
国内外株式やFXなどの取引のように、個人や機関投資家が自由に電力を売買することはできません。
「取引会員」、または、「特別取引会員」のみが日本卸電力取引所での取引が可能となっています。

取引会員企業数

2021年11月11日現在における日本卸電力取引所の取引会員数は、276社です。
フラワーペイメント株式会社、六本木エネルギーサービス株式会社、虎ノ門エネルギーネットワーク株式会社など、次々に新しい会社が参入しています。
特別取引会員については、10社です。
取引会員、および、特別取引会員一覧については、日本卸電力取引所の公式サイト上に詳しい記載があります。
どんな企業が参加しているのか気になった方は、公式サイトの情報をチェックしてみると良いでしょう。

日本卸電力取引所の取引会員になるには?

日本卸電力取引所の会員になるためには、純資産額などの条件を満たしたうえで、申し込み手続きが必要です。
必要書類を揃えて、日本卸電力取引所事務局へ提出しなくてはなりません。
具体的な申し込み条件、お手続きの流れについては、日本卸電力取引所事務局へ要問い合わせです。

日本卸電力取引所の取引会員になるには?

日本卸電力取引所で取引されている電力について

日本卸電力取引所では、「スポット市場」(一日前市場)や「当日市場」(時間前市場)などの市場があります。
そのほかに、「先渡市場」、「分散型・グリーン売電市場」なども行われています。
各取引市場の内容については、以下の通りです。

スポット市場(一日前市場)

スポット市場は、日本卸電力取引所の主要市場です。
翌日に受け渡しする電気の取引を行っており、1日を30分単位に区切った48商品が取引対象となります。
約定方法については、ブラインド・シングル・プライス・オークションを採用しています。
ブラインド・シングル・プライス・オークションは、約定価格によって取引されることです。
仮に入札が13円/kWhであっても、約定が15円/kWhだった場合には、約定価格が採用されるのです。

当日市場(時間前市場)

当日市場は、翌日計画策定後の不測の事態に対応するための取引市場です。
1日を3場に分けたうえで、取引が行われています。
取引は、受け渡しの1時間前まで可能です。
約定方法は、スポット市場と同じブラインド・シングル・プライス・オークションです。

先渡市場

先渡市場は、将来の一定期間に受け渡す電気に関する取引を行う市場です。
「先渡定型取引」と「先渡市場取引」の2種類があります。
先渡定型取引は、売り手側と買い手側のどちらも顕名で契約を結ぶ取引のことです。
与信リスクがあるのがデメリットです。

一方、先渡市場取引では、当事者間の契約が不要となるため、完全匿名で取引を行うことができます。
先渡定型取引と違って、与信リスクもありません。
先渡市場で取り扱っている商品は、月間24時間型、週間昼間型など計24商品です。
入札方法については、そのほかの入札者の状況を確認しながら取引ができる「ザラバ方式」が採用されています。

分散型・グリーン売電市場

分散型・グリーン売電市場は、売り手側が販売価格、量、条件などを任意で設定できる市場です。
日本卸電力取引所の取引会員以外でも、売り手として市場に参加することができます。
ただし、買い手側については、日本卸電力取引所会員でなくてはなりません。
最低取引単位、入会金、取引手数料などの負担なしで取引を行うことができるのが、分散型・グリーン売電市場のメリットです。