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地熱発電とは?地熱発電について詳しく説明

地熱発電とは?地熱発電について詳しく説明

地熱発電という言葉を知っているという方は多いと思いますが、実際に詳しい内容を知らないという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は地熱発電について詳しく説明していきます。

地熱発電とは

地熱発電は、地中内部の熱エネルギーを利用して電気を発電する方法です。
地球がボイラーの役目を果たす発電方式であり、再生可能エネルギーに分類されます。

火力発電では、石炭や石油、天然ガスなどを燃焼させて、熱で蒸気を発生させますが、地熱発電は地中にある蒸気を取り出しタービンを回して発電させます。
化石燃料を燃焼させた場合に大量に発生する二酸化炭素排出量を抑え、地球温暖化防止にも役立つ再生方法です。

地熱発電のメリット

地熱発電は地球の地下にある熱エネルギーを利用するので、化石燃料のように輸入資源に頼らず、純国産エネルギーを作り出し、自給自足が可能です。
また、燃料が必要ないため、永続的に利用できる再生可能エネルギーであり、地球温暖化防止に役立つのもメリットです。

太陽光や風力での発電と異なり、晴れた日や風が吹いていないと発電できない再生可能エネルギーとは異なり、天候や昼夜を問わず安定した発電ができる点もメリットでしょう。

地熱発電の課題

地球の構造は、地中深くなるにつれ、温度が上昇していきます。
深さ30〜50kmの地点で1,000℃程度といわれており、地中は大きな熱の貯蔵庫といえるでしょう。
しかし、この熱源は非常に深いところにあるため、現在の技術での利用はほぼ不可能です。

一方、火山や天然の噴気孔や硫気孔がある場所や、変質岩や温泉が湧き出ている場所など、地熱地帯の地域では、深さ数kmの比較的浅い場所でも、1,000℃前後のマグマ溜まりが存在しています。
この熱が、地下水などを加熱することで、地熱貯留層を成した地域があります。
こうした地点を探し出せれば、地球の地熱を、発電エネルギーとして利用できるのです。

つまり、地熱発電はどこでもできるわけではなく、温泉が湧き出る自然豊かな場所など、自然の景観に恵まれた場所であることが少なくありません。
地熱発電所の建設には、周辺環境との調和を図る必要があるほか、メガソーラーや大規模風力発電、水力発電と比較すると、大型の発電所を建設しにくい点がデメリットです。

地熱発電の仕組み

地熱発電の発電方式には、いくつか種類があります。
代表的な方法は、フラッシュ発電です。
この発電方法は、地熱流体中の蒸気で直接タービンを回す方式で、主として200℃以上の高温地熱流体での発電に適した方式です。

フラッシュ発電には、大きく3つの方法があります。
また、バイナリー発電も実用化が進められている方式です。

以下で詳しく、発電の仕組みを見ていきましょう。

シングルフラッシュ方式

地熱貯留層に生産井を掘って、地熱流体を取り出す方式です。
気水分離器(セパレーター)で地熱流体を蒸気と熱水にわけて、熱水は還元井から地下に戻します。

2つに分離し、1次蒸気はタービン送り、熱水は減圧器(フラッシャー)へ送られます。
減圧器(フラッシャー)は熱水を減圧し膨張させることで、2次蒸気を発生させます。

1次・2次の蒸気によって、タービンや発電機が駆動して、蒸気の無駄なく効率的に発電ができます。
発電を終えた蒸気は復水器で温水にしたうえで、冷却塔へと送られ、冷却塔で冷まされた後、再び復水器へと循環して蒸気の冷却に使用されます。

発電の仕組みや装置も、エコで効率的です。
大分県の大岳発電所や、岩手県の葛根田発電所で採用されている方式です。

ダブルフラッシュ方式

気水分離器で分離した熱水を減圧器(フラッシャー)へ送り、低圧の蒸気を取り出します。
そのうえで、高圧の蒸気と低圧の蒸気の両方でタービンを回し発電する方式です。

高温かつ高圧の地熱流体が出ている場合に採用される方式であり、シングルフラッシュ方式に比べて、圧力の異なる2つの蒸気が利用できる分、約20%出力が増加します。
大分県の八丁原発電所や、北海道の森発電所で採用されている方式です。

ドライスチーム方式

気水分離器を必要とせず、洞口から蒸気が噴出する生産井において、直接タービンを回す方式です。
設備の導入費用を抑えられます。
岩手県の松川発電所などで採用されています。

バイナリー方式

熱水を利用して、ペンタンなど水よりも沸点の低い二次媒体に伝えて高圧の蒸気を作り、タービンを回す方式です。
より低温の地熱流体での発電に適しています。

発電後の二次媒体は、液体に戻され、循環ポンプを用いて、再度、蒸発器に送られて繰り返し利用が可能です。
大分県の八丁原発電所で採用されています。

温泉バイナリー発電方式

80℃を超える高温の温泉が湧出する地域では、高温の温泉をバイナリー発電の熱源として使うことが可能です。
温泉として利用できるだけでなく、発電にも利用できるので、熱の有効活用につながります。

最初は発電用に使用し、その後、温泉として使えます。
発電に利用された後の温泉は温度が下がるため、源泉を水で薄めるなどしなくても浴用に適温となるのがメリットです。

余計な水を使う必要がなくなり、低コストで効率性が上がり、温泉の成分もそのまま利用できるので、入浴客にも喜ばれます。
実際に、霧島国際ホテル地熱発電所で採用されています。