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電力先物取引とは?電力先物取引を詳しく解説

電力先物取引とは?電力先物取引を詳しく解説

電力先物取引は、近年注目の集まっている投資商品になっています。
日本と相性の良い投資商品とも言われていますので、投資家のみなさんも、一般消費者のみなさんも確認しておく必要があるではないでしょうか。
今回は電力先物取引の詳細やそのメリット、課題などについて紹介します。

電力不足というのは、一般消費者や事業者にもろに降りかかってくる災難になってしまいますので、そういった意味でも電力先物取引には高い関心を持っておく必要があるかもしれません。
万が一の電力高騰の際に、先物取引をうまく利用することによって、難局を切り抜けられる可能性があるのです。
特に事業者の方は重要になってくる概念でしょう。

先物取引とは

電力先物取引を知る前に、まずは先物取引を知っておきましょう。
株やFXとは違い、少し特殊な概念の取引なのが先物です。
そのため、ある程度は理解しておく必要があるでしょう。

先物取引というのは、将来において売買する権利を売買する取引です。
つまり、Aという株があったとして、6ヶ月後にAという株を1,200円で買う権利を買うといった具合です。

逆に、6ヶ月後に900円でAという株を売るといった権利を買う取引も考えられます。
このように普通の売買とは違い、少しややこしい概念が入ってくるのが先物取引です。

電力先物取引とは

まず、電力先物取引は、日本に先行して世界では当たり前のように実施されています。
日本では2019年の9月に使用が開設されたばかりで、まだまだ浸透しているとは言えないでしょう。
電力先物取引を先物取引の概念に当てはめてみると、将来の電力を一定の価格で売買する取引と言えるでしょう。

この電力の先物取引が浸透することによって、期間を決めて先物取引で売買することによって、その間に電力の高騰が発生しても、一定の金額で電力を取引することができるという仕組みにもなります。
日本はエネルギー地政学の観点からリスクが非常に高い国です。
そのため、日本でこそ電力先物取引は真価を発揮するといっても過言ではないでしょう。

電力先物取引とは

電力先物取引のメリット

次に電力先物取引が日本に浸透することによるメリットについて確認しておきましょう。

価格変動リスクの軽減

電力先物取引の大きなメリットとして、価格変動リスクの軽減があります。
実際に家庭の電力を確認してみると、これまでに大幅な変動があったことがわかります。
ひと月ひと月の変動を見ればたいしたことはありませんが、これが数年スパンになってくると、数年で相当の電力価格が変化していることがわかるはずです。

これは一般家庭においても厳しい変動ですが、これが事業者になると、そのリスクは軽視できないものになるでしょう。
実際に、エネルギー価格の高騰によって、倒産に追い込まれるような中小企業も存在します。
一般的に、電気価格が上がると、ほぼすべてのものの価格が上がります。

リスクヘッジ

電力先物取引は、投資家たちにとってはリスクヘッジの意味合いもあります。
これは電力先物取引に限ったことではなく、先物取引全般で実施されている考え方です。
現物のリスクを先物でヘッジするといった考え方は投資家にとっては当たり前の考え方になっていて、電力先物取引が導入されることによって、電力売買においても同様のことが可能になってきます。

また、電力先物も一投資商品なので、そのほかの商品とのヘッジに利用されることもあるでしょう。
そうすることによって、投資の選択肢が広がるというメリットもあるのです。

電力先物取引には課題もある

電力先物取引はこれから注目されていくものですが、まだまだ課題もあります。
最も大きな課題としては、大手電力会社が前向きではないという点です。
電力先物市場を作るにあたって、発起人の数を一定以上集める必要があったのです。
本来であれば、そこに大手電力会社が率先して入ってくるべきだったのですが、実施には大手電力会社ではなく、中小企業の事業者が代わりに集まった形になっています。
大手の電力会社が積極的に参入することによって、電力先物の知名度も一定以上になる可能性がありますが、現状ではまだまだ知らない人のほうが多いと言えるでしょう。
そもそも、日本の危機的な電力事情を知らない人たちも多いので、そういった意味でもまだまだ課題は山積みといっても過言ではないでしょう。

さらに注意したいのが、電力先物取引で補えるのは、あくまでも電力価格の高騰などです。
電力の総量を増やすというものではないため、結局のところ、日本のエネルギー事情を改善するためには、なんらかの形で電力の総量を増やす必要があるでしょう。
そうすることによって、より電力先物取引のメリットも際立つようになってくると言えるでしょう。
電力先物取引で、安定した価格で電力を買えるようになっても、そもそも電力自体が不足しているのであれば、まったくの本末転倒です。