SDGsとは?背景や取り組み方ついて紹介
SDGsは、具体的な目標が出されてからかなり経過していますが、まだまだ詳細はわかっていない人は多いのではないでしょうか。
今回はSDGsについて解説します。
目次
SDGsとは
SDGsは、Sustainable Development Goalsの略となり、持続が可能な開発の目標という意味があります。
大きな視野でとらえると、世界的な目標だといえるでしょう。
SDGsの概念が広まった背景には、2015年の国連の採択があります。
ちなみに、SDGsは、国全体の目標だけではなく、各企業や個人が目標として掲げられるという特徴をもっています。
SDGsの指針
SDGsを持続が可能な開発の目標としてとらえると、何のことだかわかりにくいでしょう。
SDGsにおいては、指針が示されていて、それは17本の柱にもなります。
①貧困をなくそう (英: No Poverty)
②飢餓をゼロに (英: Zero Hunger)
③人々に保健と福祉を (英: Good Health and Well-Being)
④質の高い教育をみんなに (英: Quality Education)
⑤ジェンダーの平等を実現しよう (英: Gender Equality)
⑥安全な水とトイレを世界中に (英: Clean Water and Sanitation)
⑦エネルギーをみんなに、そしてクリーンに (英: Affordable and Clean Energy)
⑧働きがいも経済成長も (英: Decent Work and Economic Growth)
⑨産業と技術革新の基礎をつくろう (英: Industry, Innovation and Infrastructure)
⑩人や国の不平等をなくそう (英: Reduced Inequalities)
⑪住み続けられるまちづくりを (英: Sustainable Cities and Communities)
⑫つくる責任つかう責任 (英: Responsible Consumption and Production)
⑬気候変動に具体的な対策を (英: Climate Action)
⑭海の豊かさを守ろう (英: Life Below Water)
⑮陸の豊かさも守ろう (英: Life on Land)
⑯平和と公正をすべての人に (英: Peace, Justice and Strong Institutions)
⑰パートナーシップで目標を達成しよう (英: Partnership)
以上のように世界中の人々が、最低限の暮らしを維持できるといったものだともいえるでしょう。
また、技術革新や産業の基盤をつくることにも言及しており、単なる自然を守ろうといった類のものではないのです。
ほかにも、つくる責任やつかう責任を求めるなど、簡単にいえば、国境を取り払って、最終的には人々を均一化、均等化しようというものだといえるでしょう。
一昔前に流行ったグローバリズムを、より具体化したものだといえます。
その意味では、究極的な没個性主義といえるかもしれません。
日本ではエネルギー関連が特に注目されている
SDGsは、かなり総括的な目標ですが、日本ではその中でも、エネルギー関連の分野に注目が集まっています。
というのも、SDGs関連分野の中でも、エネルギー関連の市場は、圧倒的に大きいです。
2017年の時点で、その他の市場規模が50兆程度から400兆規模なのに対して、エネルギーに関しては800兆程度にまでなるのです。
そんな意味では、SDGsはビジネスチャンスという観点からも、かなりポイントになってくるといえるでしょう。
実際には日本はかなり目標を達成している
2021年6月に各国のSDGs達成度に関するレポートが発表され、日本は165カ国中18位と評価されました。
なお、主要国ではたとえば、アメリカは32位、ロシアが46位、中国が57位、ブラジルが61位、インドが120位となっています。
日本ほど平等な国は世界的に稀ですし、国民の負担率に対しての、福祉の質もかなり高いのです。
北欧と比べられることが多いですが、税率がまったく違いますので、比較対象として意味がありません。
人口や国内総生産(GDP)から換算すると、日本は、まったくの落第生ではないのです。
国民一人ひとりの目標でもある
ニュースなどで取り上げられるSDGsは、どうしても国家的な目線からのものになっています。
しかし、SDGsは、企業や個人の目標でもあるのです。
そのため、日頃の生活に目標を立てることもできるでしょう。
たとえば、SDGsの目標の中には、つくる責任とつかう責任というものがあります。
これは、消費者としての責任を問われることでもあるのです。
たとえば、食品のロスをなくすることには、国民一人ひとりの意識が重要になってきます。
また、消費者としての責任とは、自分が特定の商品を購入することによって、その商品やその背後にいる人たちを支持することにつながるというものです。
たとえば、ホームレスへの差別発言をするような人からは一切商品を買わないや、民族弾圧を行っている国の商品は一切買わないといったことも、SDGsの目標達成につながるといえるでしょう。
まずは身近なことで目標を立てよう
SDGsは、まだまだ人々には浸透していないといえます。
しかし、今後はよりこういった流れに世界が傾倒することが予測されますので、まずは身近な目標を立てることからはじめてみてはいかがでしょうか。
健康に被害が出ない範囲でエアコンを使わない、いつもは自動車に頼っている近場に行くのを徒歩に切り替えるといったこともよいでしょう。
そういった行為を一人ひとりが実践することによって、やがて大きなパワーになっていくのです。