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高圧電力の電気料金はどうやって決まるの?仕組みについて詳しく解説

高圧電力の電気料金はどうやって決まるの?仕組みについて詳しく解説

自宅などで利用する低圧電力と違い、高圧電力の電気代はいったいどのように決められているのだろうと感じている企業の方も多いかもしれません。
利用する電圧も違うため、よくわからないと感じてる方もいるでしょう。
こちらでは高圧電力の電気代はどうやって決まっているのかについて、仕組みを説明していきます。

目次

高圧電力の電気代はこの3つから決まっている

料金をどのように決めているかというと、基本料金のほかに従量料金と再生可能エネルギーの賦課金の3つで決まっています。
家庭のものに比べて高いと感じるかもしれませんが、そもそも高圧で使っているということと3つの要素から毎月の料金が決まっているため高くなります。

基本料金と従量料金について

まず基本料金は必ずかかってくる料金で、こちらは家庭などで使う時にもアンペアによって額に差があるものです。
高圧電力の場合は基本料金の単価に契約電力、力率割引をすべてかけると各企業で利用している料金が出てきます。
実際にその月に使った使用電力量に、決まっている使用電力量の単価と燃料費調整単価で、従量料金は出せます。

今は大手の電力会社のほかに新規で参入している企業も増えていますが、どの電力会社で契約しているかで料金単価は変わってくるので、計算する時には注意しましょう。
電力の燃料となる原油や石炭などの価格変動が最近の情勢では大きいため、高騰するとその分がプラスになって取られますし、逆に安くなった時には燃料費調整額も抑えられます。

再生可能エネルギーの賦課金もプラスでかかる

基本料金や電力料金だけでもそこそこしますが、ここに再生可能エネルギーがプラスになります。
再生可能エネルギーの賦課金は、国が年度ごとにどの程度の単価にするのかを決め、使った使用電力量に応じて徴収します。
もしエネルギー多消費事業者の場合は、減免になる可能性もありますので制度を利用して申請も可能です。

再生可能エネルギーの賦課金もプラスでかかる

基本料金はどう決まっているのか?

企業で利用する高圧電力の基本料金は、契約電力というもので決まっています。
この金額の出し方は家庭で使う低圧電力での決め方とは違うため、どのような仕組みになっているのか一緒に覚えておきましょう。

契約電力の決め方

契約電力というものがあり、50kw以上500kw未満の高圧電力で契約している場合に適用されます。
これまで1年のうちに一番電力を企業の中で使っていた月を見て、最大需要電力とし基本料金を決めていきます。
30分ごとの平均使用電力のうちどの月が企業で使われているのかを数値を見て、大きい月が基準となってしまうのです。

大手の電力会社のままでは高い金額になる可能性もある

これまでの使用量の中でも一番多い月を基準としているため、今までと同じ大手の電力会社では基本料金が高く感じてしまうかもしれません。
企業の中での判断になりますが、大手電力会社ではなく新規参入している電力会社を選んで単価なども検討したほうが、実量制の基準の金額も安くなり月々のコストも抑えられる可能性もあります。
今のままでは基本料金が高いと感じている企業では、移ることも検討してみると良いでしょう。

実量制が基準になっているため節約しても意味がない場合もある

企業として少しでも電力の費用を抑えたいと思い、皆で節電を意識し使ったらすぐに部屋の電気を消すなどの工夫をしているかもしれません。
自宅での節電ではないため、全体の電力使用量を頑張って減らしても金額が余り変わらないか下手をしたら高くなってしまう場合もあります。
30分ごとの平均値を見られているので、この値が今契約しているものよりも高くならないようにするのがポイントです。
全体的ではなく、30分単位で工夫しなければなりません。

500kw以上だと決め方が異なる

高圧電力でも500kw以上だと、さらに決め方は変わってきます。
30分ごとの値で計算するのではなく、電力会社と直接協議をしながら契約電力を決めていきます。
どの程度使っているのか、最大の値、負荷率などあらゆるものを参考にしながら、年に1回話し合いをしていくのです。
少しでも安くと協議をしても、万が一契約電力を超えて使用してしまうと超過分に応じた違約金が発生してしまいます。
逆に違約金がかかり高くなりますので、適正な契約電力を選ぶことがポイントとなります。

電気供給の会社変更や30分単位で考えることが必要

高圧電力の電気代は、基本料金と電力料金、再生可能エネルギー賦課金、燃料費額調整費からなるため、企業として結構な出費となるでしょう。
家庭で使う低圧電力とは違い、容量がそれなりに大きいのも特徴です。
その分支払う金額も高くなりがちで、どうにか節約したいと考える企業も多いかもしれません。

50kw以上500kw未満の場合は契約電力が基本料金を決定しますので、節約をするながら30分単位で考えていきましょう。
今は新規参入している企業も増えているので、今の契約とどちらが安くなるのか比べてみるのもおすすめです。