お知らせ

お知らせ 2022.11.14

イーレックスとインフォメティス「DR支援サービス」の新機能開発に向けて協業

2022年11月14日
イーレックス株式会社
インフォメティス株式会社

イーレックスとインフォメティス
DR支援サービスの新機能開発に向けて協業
「容量市場」対応のデマンドレスポンスを実現する新機能開発を開始
〜エネルギー価格高騰対策や電力安定供給と脱炭素社会の同時実現を目指す〜

脱炭素をミッションとしてエネルギー事業を国内外で展開するイーレックス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:本名 均、以下「イーレックス」)は、クラウド型デマンドレスポンス支援サービス「BridgeLAB DR(ブリッジラボ ディーアール)」を提供するインフォメティス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:只野 太郎、以下「インフォメティス」)と協業し、2024年4月に開始される容量市場に対応したデマンドレスポンス(*1)(以下、「DR」)を、小売電気事業者がクラウド上で簡便に行える新機能の開発を開始します。

*1 デマンドレスポンスとは、小売電気事業者等が需要家へ節電を促すために、電力需給ひっ迫時に節電に応じた需要家の電気料金を割り引いたりポイントを付与したりすることです。本取組みには電力の需給バランスを調整する効果があり、安定供給の実現に貢献します。

協業の背景と目的

2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。再生可能エネルギーの主力電源化を徹底し、導入を促すことで、2030年には電源構成の36%〜38%程度を再生可能エネルギーにする見通しを立てています。一方、2021年後半以降、世界的な天候不順や災害、化石資源への構造的な投資不足、地政学的緊張等の複合的な要因によってエネルギー供給構造が変化し、急激なエネルギー価格の高騰が生じています。これを受け、電気料金の上昇が事業活動や家計に大きな影響を与えています。

このような状況下、必要な電源投資を促す手段の一つとして、将来必要となる供給力をあらかじめ確保する「容量市場」が2024年4月から開始されます。容量市場は小売電気事業者(電力販売を行う、所謂「電力会社」のこと)を介して、供給能力確保のために必要な費用(容量拠出金)を電気の利用者全体で負担する仕組みです。小売電気事業者においては、容量市場開始後に適切な電力料金を実現するための様々な対応が求められることになります。

イーレックスとインフォメティスは本件取り組みを通じて、「容量市場」への対応や、電力の効率利用による電気料金の最適化(*2)を実現するとともに、再エネ大量導入時代の電力安定供給にも貢献することを目指します。
*2 電力自由化の進展に伴い、市場メカニズムが効率的に機能することで、DRによる安定供給への貢献度が大きいお客さまは電気料金が相対的に安価となることが想定されます。

本取り組みの電気料金への貢献のイメージ

今後の取り組み

インフォメティスは、提供するクラウド型DR支援サービス「BridgeLAB DR」にて、発動指令電源による容量市場への応札に向けた機能開発を推進します。さらに、2023年以降の夏季冬季の需要ピーク時を予測し、自動でDRを発動する機能も開発予定です。DR発動をさらに簡便にし、小売電気事業者の持続的な経営や需要家の電気料金の低減に貢献します。当該の新機能は、ファーストユーザーとしてイーレックスに提供する予定です。イーレックスは、電力自由化黎明期からの事業の知見を活用し、「再エネ大量導入に向けた需要側の貢献」「新たな電力市場を踏まえた料金の低廉化」「エネルギー利用に伴う新たな顧客体験」の実現に向け、2024年以降の容量市場開始を見据え、簡便にDRを行い、需要家の電気料金低廉化につなげられるサービスの開発に協力します。

「BridgeLAB DR」(ブリッジラボ ディーアール)について

インフォメティスが提供する「BridgeLAB DR」は、小売電気事業者のDR発動における需要家の参加意思収集、需要調整量計算、レポート発行をクラウド上で手軽に実現できるサービスです。最短4週程度で始めることができ、DRに関わる工数を大幅に減らします。